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水中ウォーキングで得られる効果とは?効果的なやり方や注意点を紹介

水中ウォーキングはただ歩くだけでなく、水の物理的特性を利用して体の内部から健康を促進できる効果的なエクササイズです。水中に入ると、全身が水圧を受けます。水圧は、心臓から全身に血液を送るポンプ作用を補助し、血流をスムーズにします。特に、下半身は普段よりも強い水圧を受けるため、むくみや冷えの解消にも効果が期待できるでしょう。

当記事では、水中ウォーキングとは何かといった基礎的な内容から、水中ウォーキングの効果、水中ウォーキングのやり方・注意点まで詳しく解説します。

 

1.水中ウォーキングとは?

水中ウォーキングは、スイミングプールなどの水の中で行う歩行エクササイズのことであり、健康において多くのメリットがあります。

水の浮力が体重を支え、腰や膝などの関節にかかる負担を減少させるため、体力が低下している人や高齢者、運動不足の人にも適している運動です。また、水の抵抗に逆らって歩くことで、ゆっくりとしたペースでも筋力と心肺機能が鍛えられます。カロリー消費も増えるため、体脂肪の減少や生活習慣病の予防・改善に有効と考えられています。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「水中ウォーキング」

特に水中ウォーキングは下半身の筋肉強化に効果的とされ、歩き方を変えれば太もも、お尻、ふくらはぎなどを集中的に鍛えることが可能です。さらに、股関節周辺のインナーマッスルや腸腰筋など、体幹の強化も期待でき、正しい姿勢の維持にも役立ちます。腕の動かし方や体のひねりを加えることで、上半身の筋肉も同時に鍛えられます。

 

2.水中ウォーキングの効果4つ

水中ウォーキングは、全身運動でありながら陸上の運動では得られない水の抵抗・浮力・水圧を活用できるため、関節への負担も少なく、運動初心者でも取り組みやすい運動です。以下では、水中ウォーキングの主な効果を4つ紹介します。

 

2-1.血流がスムーズになる

水中での活動時、体は常に水圧を受けており、以下のようなメリットがあります。

  • 水圧は体の表面に均一にかかり、特に下半身には水圧が高く作用します。この結果、血液が心臓へと戻る際のサポートが行われ、血流の循環が促されるのがメリットの1つです。
  • 水圧によって血管がゆるやかに圧迫されることで、静脈の血液が効率的に心臓へと送り返されるため、心臓の負担が軽減されます。
  • 血流は、酸素や栄養素を体内で運搬する役割があります。血流がスムーズになると、筋肉や組織の酸素供給と代謝を向上させる効果が期待できます。エネルギー産生が助けられ、疲労物質の排出もスムーズになるため、運動後の回復も早まるでしょう。

 

2-2.ストレスが軽減する

水中ウォーキングのような反復運動を始めると、脳内で「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンやエンドルフィンなどの分泌が促進されると言われています。特にセロトニンは、気分を落ち着かせ、リラックス効果をもたらす神経伝達物質です。

また、水中ウォーキングによって水の圧力が胸部にかかることで、深くゆっくりとした呼吸が自然と行われます。これにより副交感神経が優位になり、リラックス状態が促進されるでしょう。

 

2-3.筋力・心肺機能が向上する

水中ウォーキングは、下半身を中心に全身の筋肉を動かす運動です。特に、太ももやお尻、腹筋などの下半身の筋肉を効果的に鍛えられます。また、腕を振ったり背筋を伸ばしたりすれば、上半身の筋肉も鍛えることが可能です。

水中での運動は、水の抵抗によって普段使われない筋肉も使うことになります。特に、水中で歩行する際には、前進するために通常よりも大きな力が必要です。水の抵抗は、歩行の際に使われる脚の筋肉はもちろん、安定を保つために使われる体幹の筋肉にも負荷をかけるため、下半身だけでなく上半身の筋力向上にも効果があります。

また、水中ウォーキングは有酸素運動であり、心肺機能を向上させる効果もあります。心肺機能とは、心臓や肺が酸素を取り込み、体中に送る能力のことです。心肺機能が向上すると、息切れしにくくなり運動能力が向上します。

 

2-4.軽い負荷で多くのカロリーを消費できる

水中ウォーキングでは、水の浮力が身体の重量の一部を支えるため、関節や筋肉にかかる負荷が減ります。地上で行う運動に比べて軽い負荷で運動を持続できるため、けがのリスクを低減しつつ運動を長く続けられます。特に、膝や腰などに痛みがある人や高齢者、リハビリ中の人にとっては、安全に運動を行う方法として適しているでしょう。

また、水中での運動は、水の抵抗のために陸上よりも多くのエネルギーを消費します。水は空気よりも約800倍も密度が高いため、同じ運動を水中で行うことでより多くのカロリーを消費できます。

 

3.水中ウォーキングのやり方

水中ウォーキングは、さまざまな歩き方を取り入れることで効果的に体を鍛えられる運動です。以下にその具体的な方法を説明します。

・前歩き

前歩きは、水中で前方に向かって直進する歩き方です。正しい姿勢を保ちながら、つま先から蹴り出すようにして一歩ずつ確実に地を踏むのがポイントです。この動作により、大腿四頭筋や前脛骨筋など、脚の前側の筋肉が重点的に鍛えられます。目線は前方に保ち、背筋を真っ直ぐにして行いましょう。

・後ろ歩き

後ろ歩きは、背中を進行方向に向けて水中を歩く方法です。特に大腿二頭筋(太ももの裏側の筋肉)を強化し、腰痛の軽減にも効果があるとされています。後ろ歩きはバランスを取りながら行うため、姿勢をしっかりと保つことが大切です。また、水の抵抗を受けやすくするために、まっすぐに進むのがポイントです。

・横歩き

横歩きは、体を横に向けて歩く方法で、特に股関節周りの筋肉、中殿筋を鍛えられます。肩幅程度に脚を開きながら、進行方向と逆の脚を軸にして重心を移動させ、歩行を続けます。筋肉を引き締めながらバランスを取るのがポイントです。

・早歩き

早歩きは、通常の歩行速度よりも速めに水中を歩く方法です。心肺機能の向上とカロリー消費の増加に効果的です。しっかりとした歩幅と速度を保ちながら腕を積極的に使うことで上半身の運動効果も高められます。

・大股歩き

大股歩きは、肩が水に浸かるくらい大きく脚を上げて歩くスタイルです。水中での抵抗を利用して、大腿四頭筋をはじめとする広範囲な脚の筋肉を鍛えられます。

これらの方法を適切に組み合わせて行えば、水中ウォーキングの効果を最大限に引き出せるでしょう。

 

4.水中ウォーキングの注意点

水中ウォーキングは水の特性を利用できるため関節への負担が少なく、運動不足の人や高齢の人でも始めやすい運動方法です。ただし、より健康的に行うためには以下のような注意点を守ることも重要です。

体調が悪いときは行わない
体調が悪いときに運動をすると、症状を悪化させる恐れがあります。特に発熱、風邪の症状、体の痛みなどがある場合は、無理をせず休むことが大切です。水中での活動は体への負担が少ないとはいえ、体調不良時には通常よりも体力を消耗しやすくなるため回復を優先させましょう。
小まめに水分補給する
水中での運動中も体は汗をかいて水分を失っていますが、水の中にいると汗を感じにくいため、脱水状態になることがあります。そのため、定期的にプールサイドに上がって、水分を補給することが重要です。適切な水分補給は、体温調節や運動効率の維持に必要で、熱中症の予防にもつながります。
食後すぐに運動しない
食後すぐの運動は消化不良や腹痛を引き起こす可能性があります。特に水中運動は体を動かす範囲が大きいため、食事後は少なくとも30分から1時間は休憩を取ることが推奨されます。

無理せず、自分のペースで行いながら、ぜひ水中ウォーキングを楽しんでください。

 

まとめ

水中ウォーキングは、陸上でのウォーキングよりも関節への負担が少ないのが特徴です。軽い負荷で行える運動なので、運動初心者や運動に自信がない人でも、無理なく続けられます。

水中ウォーキングをするだけであれば、ゴーグルをせずに行う方もいるかと思いますが、できる限りゴーグルの着用が推奨されます。プールを歩いているだけでも水しぶきが飛んでくるほか、プール由来の感染症予防の面においても、ゴーグルの着用が有効です。

「タバタ」では、フィットネス用ゴーグルや女性用ゴーグルをはじめ、用途に合わせたゴーグルを取り扱っていますので、ぜひご活用ください。