ZUTTO 開発秘話


10歳以上は、大人用でいいのか?

「子ども用(スイミングゴーグル)にはカワイイ色がいっぱいあるけど、サイズが小さいの。大人用だと少し大きいし、かわいい色がないの。」 それは、開発担当の知人の娘である小学校5年生の女の子とスイミングゴーグルの話をしたときの一言だった。

VIEWの子ども用ゴーグルは、4〜9才を設定にして作っていた。10才以上は、大人用の扱いだった。
小学校高学年の子どもたちは、学校の授業以外にも、臨海学校や友達、家族と行くプールや海水浴など、全年代で最もスイミングゴーグルを使う機会が高いにもかかわらず、その年代に対応した商品がないことに気づいた。 小学校高学年の子どもたちに適応したサイズを作ることは、人体データから導くことができる。しかし、サイズとカラーだけで小学校高学年用ゴーグルと言うには、機能が足りない。きっと小学校高学年の子どもたちならではの特長があるはずだ。 この答えを見つけるべく、子どもたちの観察を始めた。

小学校高学年の子どもたちに必要な機能とは?

開発担当はレジャープールや水泳大会に足を運び、子どもの服装や持ち物、スイミングゴーグルの使い方を観察。
そして、知人から小学校の校長先生を紹介してもらい、その生徒たちにアンケート調査を行い、彼らの興味や特長をくみ取っていった。

しかし、思うように高学年用の子どもたちに必要な機能を見つけることができないでいた。

ある日、開発担当は、子どもたちの一生懸命泳いだり、遊んでいる姿を見ていて、自身の子ども時代を思い出してした。「僕もあんなふうにゴーグル振り回したり、落としたりとひどい扱いをしていていたな」

開発担当は、再度、子どもたちのゴーグルを扱う動作に注目した。
「あんな扱いをしていたら、レンズが傷だらけになってしまうな」 それは、子どもの時には気付かなかった大人の視点だった。 傷ついたレンズ越しにものを見るのは、目に良くない。視力に悪い影響を与える。その時、開発担当は、レンズを保護する機能が必要であることに気付いた。
試行錯誤の末、レンズの淵に数ミリの突起を付け、地面に落としても直接レンズ面に当たらないようにすることで傷をつきにくくした。

長く使ってもらいたいから。

プールから出て帰り支度をしている子どもたちは、着替えやおしゃべりに夢中で、スイミングゴーグルはほったらかしの状態だ。その様子を見ていて、開発担当は子どもの頃、スイミングゴーグルを紛失したことを思い出した。

「間違いや紛失を防ぐには、名前欄は絶対必要だ。だけど、単純にストラップに書くのはかっこ悪いし、恥ずかしいかな?」と思い直していると開発担当の脳裏に悪夢がよみがえった。
修学旅行でお風呂に入るとき、パンツの表のゴムの部分に名前を書き、それを友達から指摘され恥ずかしい目にあったことを思い出したのだった。

「目立たないストラップの裏側に名前欄をつけてあげよう」 スイミングゴーグルの性能には直接影響しないが、微妙な年頃の子どもたちのことを考えた開発担当の小さな思いやりだった。
そして次の瞬間、開発担当は大事なことに気がついた。 「あれっ?ゴーグルって洗ってたっけ?」 「洗った記憶がないな。たまに水でさっとすすぐだけで、それ以上何もしていなかったな」

そこで開発担当は、少しでもスイミングゴーグルを快適に長く使えるよう、フェイスパッドに抗菌素材を使用し汚れにくくした。
※抗菌素材を使用していますが、使用後は真水ですすぎ、陰干しをしてから保管されることをおすすめします。

『大人過ぎず、子ども過ぎない』

少子化の影響で子どもの人数は減っているが、その分、一人の子どもに対してかける費用は高くなっている。
それに連動するように子どもたちのファッション性やオシャレの意識も高くなっている。

また、この年代の男の子と女の子の性差(性別の差)は著しい。このような傾向から大西は、男の子と女の子用のそれぞれに特化したデザインを提案した。
女の子用には、バックルにラメを散りばめ、さらにロゴにフォログラムを採用(SKを除く)し、大人用にはないディテールの可愛さを意識したデザインに。
男の子用には、少年ぽさや元気さを感じさせる赤いワンポイントロゴを入れた。パッケージも男の子と女の子用を用意した。

インタビューの後、取材班は口を揃えて、「自分たちの子どもの頃にこの高学年用ゴーグルがあったら、もっとプールに行ったり、水に慣れ親しんでいたかもしれない」と言っていた。 小学校高学年の子どもたちには、ぜひこのスイミングゴーグルで、プールの時間を楽しんでもらいたい。